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2012年1月

2012年1月31日 (火)

第一章 輪舞する星々 No.21

No.21
「ワシの中に何か強いパワーのようなものが注入されたぞ!?どうしたことだ?内から何かが盛り上がって、居ても立ってもいられない!」
メスーゼラのすべすべした木肌が蛇の如くスムーズに動き始めた。
「盟友のジャガーピースがあんたを余程気に入ったとみえるね。イヒヒ!俺にも一体全体どうなるか見当がつかないよ!メスーゼラ、あんたに暗黒界の最も強烈な精霊とたった今同化してしまった。
まるで本来絶対に交わることの無い善と悪が一つに絡み合ったようだ、ムヒヒヒ!前代未聞だ!」ジョロボは目玉をひん剥いてメスーゼラを見上げた。
「どうしたことだ?ジョロボ、
悪魔と化したのか?メスーゼラはどうなる?」テスラも世にも奇妙な変身を見上げ、顔を引きつらせた。

2012年1月29日 (日)

第一章 輪舞する星々 No.20

No.20
「それでこそ大賢者メスーゼラ!彼岸に一緒に来ていただけますか。
かように真摯な貴方に私は会いたかったのです!木々の王よ。
人類に対する貴方の優しさが伝わります…。しかし、正直に言いますと、はたして私たち人間が救われるだけの価値があるのかどうかは疑問です。」
「それは別の問題じゃ。ワシはそれについて見極めてもみたい!」

するとジョロボが煙草に火を着けながら言った。
「メスーゼラ、あんたも随分勝手だがそれもまあいいよ、ヒヒ。だがあんたはまだ来るときじゃない。あんたのような立派な大賢者を勝手に向こうに連れて行くわけにはいかねんだ、ムヒヒ。
ところで、あんたの思索ってのは、直感はねえのか?こ難しいものだな。俺は木琴弾くときには何にも考えねえぞ、すべて直感だ。イヒヒヒ、考えると危ねえからなムヒ。」

ジョロボは、メスーゼラの根元で大きく一服ムファーと紫煙を吐いた。
煙はみるみるすべすべの幹を絡むように登り、綺麗な螺旋を描いた。
「ムヒヒ、俺は煙草の精霊とは盟友なんだよ、煙を見ろ!
盟友が賢者メスーゼラに興味を持ったぞ。ヒヒヒ!奴の名は「ジャガーピース」だ、ムヒヒ!ところでテスラ、あんたから貰ったジタンは美味いな。」ジョロボがニンマリと古木を見上げた。

2012年1月26日 (木)

第一章 輪舞する星々 No.19

No.19

 

「!!!…。

待て!すっかり思い出した…!私は。あの隕石ガラスの一つが無かったその意味する謎が今解けたぞ!いくら思索しても解らんのも当然じゃないか!?

それは思索だけでは得られんからじゃ!

それは直感でしか得られん。

直覚じゃ!

知は最初から在ったものだったか…。

テスラよ、待っておくれ。ザイロフォン ジョロボ、わしも彼岸に連れて行ってくれ!

三つの玉の最後の一つは心の魂なのだ!すなわち「意志」と「意識」の複合した「祈願」の魂に違いない!しかもかぎりない静謐「セレニテ」のうちにだ!

思い出した、すべて思い出した!何故の存在かを!!彼岸に幸あれ!」

メスーゼラは興奮して語った。

2012年1月18日 (水)

第一章 輪舞する星々 No.18

No.18
「メスーゼラ、貴方はそんな子供みたいな事を仰言る…。
引退をしたからと言って人類を見捨てるつもりですか?貴方だけ安穏なら良いのですか?精神の輝ける物を代表する貴方がその程度のものなのでしょうか?」テスラは古木を仰いだ。

「何と言われようとダメだ!テスラよ、わしの平穏な思索生活を邪魔するな。」
「そうですか、貴方は人類の非行に見て見ぬ振りで済ますのですか…?
放蕩息子が帰っても放っておかれれるのですね、星辰の思索が聞いて呆れる。
来るんじゃなかった、ザイロフォン ジョロボ、戻りましょう。」テスラはメスーゼラを正面を見据えて言った。

2012年1月16日 (月)

第一章 輪舞する星々 No.17

No.17
「メスーゼラ!?」
テスラは目の前に実体化した奇怪な古木を見上げた。
「わしの名を気安く呼ぶのは誰だ?わしは深い幽界を呼び寄せられたぞ。」テスラの胸の奥底に言葉が湧きおこった。
「私はテスラです。貴方に会ったのはもう65年余りも前ですが憶えてますか?」テスラは木の根にそっと触れた。

「テスラ?はて、いつお会いしたかな?…おお、その掌の感触は覚えがある。ガルーダ、ノンモが死んだ日だ…、あなた方やミスター老杉が来たのはな。忘れてなんぞいないぞ…。

その後、記憶は消し去ったものの、もはや、危惧した世界の病は精霊界をとどめられぬ処まで壊滅せしめてしまったな。
あの時、最後の療法として行った古代オリンピアの理想は裏目に出て、無念にも砕かれた。わしはそれで精霊界引退を決意したのじゃ。
なので、どの様な用向きか知らんがテスラよ、わしを呼んでも無駄だぞ…。もう、何もする気も無い。」

2012年1月13日 (金)

第一章 輪舞する星々 No.16

No.16
テスラには何も見えなかった。
「懐かしい静かさだ…。これは覚えがあるよ、メスーゼラだ!メスーゼラはどこだ?」
「そこだ、その黄色のがメスーゼラだ。鼻で嗅いでみなさい、よく分かるぞ。ある感覚というのは実在記憶にくっ付いている。」
「鼻で?何と!?感覚が実在記憶のカギなのか?わしはずーっと科学で感覚を排除した理性のところから考えてきた、客観視と云うことだ。…見えないのはその報いだろうか。客観は自身の実在感覚に根源を持つのか?」
「難しくしてはいかん!あんたの理性自体は音楽を感じることは無いだろう。演奏は其れ自体実在記憶の一種だよ。」
そこまで言ったところで、実在のメスーゼラが見えた。

2012年1月 8日 (日)

第一章 輪舞する星々 No.15

「あんた、どこに行きたい?」
「メスーゼラに会いたい。」
「あのブリストルコーンパインのメスーゼラかい?ああ、いいだろう、いいだろう。チョットだぞ。」
そう言うが早いか、ジョロボの右手の速いフレーズが、ゆっくりの左手ベース部に連なり重なった。

いったいどこからだろう?テスラの目の前に光り輝く輪が出現したと思うと、軽々とジョロボは滑るようにそこをくぐり抜けた。

「これは何だ?ジョロボ?!
「あんたの実在記憶さ。」
「俺だけのものじゃないのか?記憶と云うものは?」

「難しくなる。この木琴を見なさい。叩いた音はどうなる?下の瓢箪に入って、あらゆる増幅されて音の連なりになるだろう?それは音だが、音じゃない…。
そんなものさ。分析するより見たままさ!問題は心だよ、心が実在なのさ!」
「俺の心の中に突入したのか?」
「いーや、あんただけのものじゃないさ心は。心は所有じゃないぞ、まあまあいい、難しくなるだけだ。…そこの黄色い波動がメスーゼラだぞ!」

くわえ煙草を燻らせると、ジョロボのビーターは、よりスピードを増し黄色い波動と唸りをあげて一体化した。

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