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2012年9月 2日 (日)

第三章 黄泉からの帰還 No.55

アサビコは居ても立ってもいられなくなた。勝手に思いが言葉となって口に出た。
 「止めても僕は行きます!コントンボリの言うように、いのちの深い働きなら、 正直にまっすぐでどこが悪いのでしょうか?それでだめなら、きっと死んだ魂も戻せません!」そう言うと、アサビコは幻の湖に入ろうとした。
 「アサビコ!まあ待ちなさい!急いては事をなんとやら、この長く生きた年寄りの言う事を聞きなされ。」長老は、満面の微笑みを浮かべて、アサビコの手からお守り袋をやさしく奪い取ると、そのまま湖に投げ入れてしまった。袋から黒い光を綺羅めかせ黒の勾玉が沈んでゆくのが見えた。
 「あっ、何を?」アサビコは我に返った。」
 「心中に真実を持ちながら、何ものをも持たない…、これを真の勇者と言う。アサビコ、おぬしはまだ頼っておる、勇者の持ち物は勇者の手に必ず返ってくるはずじゃ。
 湖の阿頼耶識はあの守り袋につけ込んできたぞ。」長老は杖に顎を乗せて言った。

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