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2012年11月 7日 (水)

第六章 五万年紀 No.84

No.84

奇蹟は向こうからやって来た…。

何処ともなく、ウサギの精霊の仮面を被る奇妙な人物が毎朝暗いうちに、ユリの花と根をスリ降ろした汁をアマナに飲ませにやって来たのだ…。記憶や視力こそ失ったが、アマナは回復しはじめた。醜かった皮膚はごっそりとこそげ落ちて、新たな皮膚は赤子のような良い香りを放った。ユリの白い花は枯れることが無く、瑞々しく輝き、ウロの辺りはいい匂いでいっぱいになった。

アマナの宿命は驚くべき一新をされた!

 

やがてその一部始終を見ていた毎朝その前を水汲みに通る村の女らが、アマナの奇蹟の回復を拝みはじめ食べ物を置いていくようになった。その返礼に、僅かにつぶやく不平や恋の心配や行方を、アマナはことごとく訳も聞きかず平然と処方を言い当てた。

女たちの怪我や病気も、やさしい手かざしでたちどころに治し、その手は死にかけた乳児をも救う事ができた。噂はあっという間に広まり、遠い村からも奇蹟を一目見ようと多くの人が来た。

バオバブの『白の御宿り』として、まもなくアマナを信奉する、女たちの強力な秘密結社の誕生をみる事となった…。

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