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2013年5月 4日 (土)

第七章 信じようと信じまいと No.101

No.101

祝祭の動きが始まる。

「一体何の祝祭か?」

「光の祝祭じゃ、五万年紀にもなると、命本来も老いる訳じゃ。

老いは闇じゃ、ところが、命本来は、老い闇を経て、突如生まれ変わる訳じゃ。

ここに何もかも忘れて闇に祝い、光の新たな始まりを祝すのじゃ。五万年紀に起こる荘厳の祝祭じゃ!」

白い髭を撫でながら翁が言った。

「"内陣神楽"を覚えておろう、天苗よ。命本来はそなたらに託されておる。」

アマナは、まざまざとその光景を思い出した。

冷え冷えとした初冬の宵闇、静まりかえる杜の前庭に明明と松明が焚かれ、その火の弾ける音が記憶の全てを蘇らせてきた。結界された神域に神職の子等数名を加え、幼き弟と共に"内陣神楽"を舞ったのを!

命本来なる光の祝祭は、この時己の内に既に起こっていた…。

太鼓と笛の妙なる音に冷たい気は、清しさを孕み、凛とし、心根を落ち着かせる。見えない荘厳が彼方より染み入るように降り掛かった…。

無心の舞いは、仄暗い神域の内陣を開き、内奥の神鏡を閃光で射抜いたのだ。光は十六方悉くに及んだ。

光の祭司とは、何ものをも読み、実体を見抜くものでもあった…。

 

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