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2013年5月

2013年5月31日 (金)

第七章 信じようと信じまいと No.102

No.102

暗闇に四十九日が過ぎた。
紐状の輪にそれぞれの形を震わす奇異な星々が、昼も夜もなく無数に天空に出現した。その星々は人々を魅了すると同時に不安にさせた。

五人脚の神が顕れた。五人脚の神とは隠れ神で、横に脚が五人分在るが神格は一人の言霊神だった。人類に出会うのは始めてである。その奇怪な姿を人前に見せたことは今まで一度も無かった。
五人脚の神の言霊の羅列は、あらゆる予言者としての役を帯びていた。
その奇怪な姿を読み取る者は、熟達した光の呪術師であった。
真意を読み、また、見るものに左右されぬ者でもあった…。

こうして、アマナの命本来は光の祭司として、ここに実行されたのである。

予言/1

「すんみせち」
16 "純粋、改革は始まっている、イントロダクション、"
象意 9、1

この様に、
神は五人脚の奇怪な姿を見せた。
言霊は、「寸見せ致」「蘇ん魅せ智」と読める。
「究極を垣間見せる」、「蘇りの鮮やかな原初の力、知恵」、と読める。
解は16番。キーは、純粋、変化の始まり、導入部。

象意の因、現状は9、昇りつめて先が無い → 象意の果、未来は1、存在するが形の無い状態。
八方は塞がれてエネルギーは自ずと自浄する。

熟達した光の祭司の読む、奇怪な五人脚の神の言霊は、上記のものであった。

恐らく"私"というものは、統合されてはいるものの、開かれた状態では無い。
しかし、"私"とは閉じられながらも、冥々と続く連続体で、本来開かれるものだ。命本来とは開かれている!

2013年5月 4日 (土)

第七章 信じようと信じまいと No.101

No.101

祝祭の動きが始まる。

「一体何の祝祭か?」

「光の祝祭じゃ、五万年紀にもなると、命本来も老いる訳じゃ。

老いは闇じゃ、ところが、命本来は、老い闇を経て、突如生まれ変わる訳じゃ。

ここに何もかも忘れて闇に祝い、光の新たな始まりを祝すのじゃ。五万年紀に起こる荘厳の祝祭じゃ!」

白い髭を撫でながら翁が言った。

「"内陣神楽"を覚えておろう、天苗よ。命本来はそなたらに託されておる。」

アマナは、まざまざとその光景を思い出した。

冷え冷えとした初冬の宵闇、静まりかえる杜の前庭に明明と松明が焚かれ、その火の弾ける音が記憶の全てを蘇らせてきた。結界された神域に神職の子等数名を加え、幼き弟と共に"内陣神楽"を舞ったのを!

命本来なる光の祝祭は、この時己の内に既に起こっていた…。

太鼓と笛の妙なる音に冷たい気は、清しさを孕み、凛とし、心根を落ち着かせる。見えない荘厳が彼方より染み入るように降り掛かった…。

無心の舞いは、仄暗い神域の内陣を開き、内奥の神鏡を閃光で射抜いたのだ。光は十六方悉くに及んだ。

光の祭司とは、何ものをも読み、実体を見抜くものでもあった…。

 

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2013年5月 2日 (木)

第七章 信じようと信じまいと No.100

No.100
アマナの杖ユマは、しばらく眩しさに目を開けることができなかった。
アマナには見えぬはずの目に、清々しい気配の中に立つ人の姿が鮮やかに見え、声も出た。

「貴方はどなたです?」アマナの口からおもわず言葉が洩れた。
「わしか?わしはお前じゃ。判らぬか?」
「やはり…!?私にすでに世界は境界を超えました…。目の前の霧が晴れ、今はっきり分かります、私は開いたアマナです!」
「アマナ…?カトリの童の天苗か?!其れは驚いた!わしも忘れっぽくなったものじゃ…、よくお顔を見せておくれ。」
「ほっほっ、そうだ、天苗よ、そちの弟はどうした?こう聞くのも可笑しなものじゃが。」

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